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″すっげーおもしろいゲームあるからさー、お前もやらねー?″
現在大学2年生の千秋。弟のように可愛がっている、現在高校2年生のシンに、そう言って誘ったのは自分だ。
家が近所で、昔から付き合いのある千秋とシン。
最近はずっと、お互いのバイトやら部活やらで遊べなくて、今日は久しぶりに合った休日だった。
シンを誘うために使ったエサは、″アイリーン″という今とても注目を浴びているバトルゲーム。
簡単に言うと、国の王女であるアイリーンを守ればいいだけの話なのだが、それがこのゲームの一番難しいところになる。
それもそのはず、アイリーンは常に勝手な行動をするのだ。
敵軍の狙いは、王と女王、そして王女のアイリーンを殺すこと。
この世界で一番の希少価値のある、アイリーンのエメラルドグリーンの瞳を奪うこと。
だが、アイリーンにはその自覚がない。味方の兵士が殺されれば、かばおうと戦場に現れる。
どこか部屋に隠していても、鍵をかけておかなければ勝手に移動をしてしまう。
これが″護る″ということか、そんなことを思わせる作品だが、本当にめんどくさい王女である。
でも、そんな仲間想いのアイリーンだからこそ、皆に慕われる、この世界の宝のような王女なのだ。
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