未練

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俺はもう誰も愛さない。 誰にも愛されなくていい。 だから、彼女だけは・・・。 笑顔を振りまくのも案外疲れるもんだよな・・・。 赴任式を迎えてから早くももう一ヶ月が経ったある日の昼休み、俺は職員室に居ることに耐え切れず体育館にある教官室に向かった。教官室といっても、他目的室も兼ねてるため案外狭い。 でも、俺はその空間を気にいってる。 「ったく、なんで生徒だけでなく職場にいる同僚にも愛想振り撒かなくちゃならないんだよ・・・。」 そう心のなかで思いながら一人で教官室まで歩いて行った。 体育館にある教官室の鍵を持っているのは俺を含めてわずか二人。まぁ、体育の先生しか使わないから当たり前だけどな…。普段は俺以外使わないから、いつも鍵を開けっ放し(笑) いつものようにドアノブに手を伸ばし回した。が………
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