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目の前に広がる大きな血の海
それを眺める一人の少年がいる
手に包丁を握りながら
「僕じゃない」
そう呟く
膝をつき、項垂れながら
――泣きながら
少し時間が立つとサイレンの音が聞こえた
パトカーから出てきた数人の警察官が少年を取り押さえる
「違う、僕じゃない」
そんな少年の声に警察官は耳を貸さない
野次馬からは蔑んだ目
手錠をかけられ、無理矢理パトカーに乗せられる
「違う、違う。僕じゃない!!」
少年の声が闇夜に響いた
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