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「は…?」
少年は訳がわからないといった様子で声のした方向を見ながら首をかしげる。
声の主はそんな少年の様子を見越したのか、質問を許した。
「何もわからないようだな、
まあいい、聞きたいことは何だ?」
わかる訳がない、自分には記憶がないのだから。
ましてや、どうしてここにいるのかさえも。
ならば、まずはその事について聞いてみよう。
「俺はどうしてこんなとこにいる?」
「その質問には先程答えたはずだ。
君は死んだ、だからここにいる。」
「ますますわからないぞ、なんで死んだのにこんなに意識がはっきりしてるんだよ?体だってあるし。」
少年は体を擦りながら言い返す。
すると、声の主は少し困ったように思案し始めた。
「さてと、どこから説明をしたものか…。」
少しの間が挟んで、声の主は一人語り始める。
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