SWEET SWEET SWEET(ルン×アサキ)

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「月曜日に、退院するし…」 泊まりに、行くから。 一番に…復帰祝いして、よ? 戒められたまま、浅い息を繰り返して喘ぎながらお願いした。 「仕様がないなぁ――アイダさんは、何食べたいんだ?」 どうせ病院食飽きたんだろ?唐揚げ?カレー?って耳元で聞かれるけど。 「うんとね…」 食べたい、っていうより、 コノルンに、 「コノルンに、食べられた「俺を…」いな」 俺の言葉が終わらないうちに声を被せてきて。 「俺を、病み上がりな人間襲う鬼畜にする気か」 ツッコミが入るけど。 「だってもう、ひとりでするの、飽きちゃったんだもん」 っていうか。コノルンの手を知っちゃってる俺はさ。 この数日で。 自分が余りにも下手だから全然逝けないって実感したんだよ。 「――は?」 何言ってんだ、って。俺の顔見て呆れ顔。 「かと言ってお道具とかヤダし」 そういえばコノルンとヤるときって、使ったことないよね? 「オイ…」 「自分の手じゃ限界。やっぱり、逝くならコノルンの手じゃないと…」 バシ、って。後ろで音がして。気付いたら前につんのめるくらい後ろ頭を平手で叩かれてた。 「ってぇ…」 脳細胞幾つ死んだ!?ってくらいの容赦ないツッコミ。 よしよし。 何時もの調子。帰ってきたじゃん。 「いーかげんに、しろ」 オマエ退院しても、暫く俺ん家入れてやらない。ってまたイジワル言われた。 「え~!!」 いいもん。そしたら誰ん家行こうかな~。 「リーダーが入院中一番連絡くれたしお見舞い来てくれたから。リーダーんとこ行こうかな」 逝くの手伝ってもらう。って言ったら。 「小野さんに何をさせる気だ!!」 何って…。こんな明るい時間からは説明するの恥ずかしいなあ。 「ヤダコノルンそんなコト…言わせるの?」 「――俺達のココロのオアシスを、アイダさん『ごとき』で穢すな」 「ヒドイ!!今さらっ、とひどい事言ったよね!?」 って言うか、コノルンは俺では癒されない訳? 「アイダさんの暴走は見過ごせないだろ。――月曜午後は。俺が迎えに来てやる」 どうしてコノルンが『俺』って言うとき、全部『オレ様』って言ってるように聞こえるんだろう。 でも言ってくれてる内容は。 『アサキのこと心配だから。――月曜午後は。俺がちゃんと迎えに来るからね』 ってコトだよね…って、勝手に俺の中のコノルン語翻訳ソフト(かなり甘め)が働いちゃう。
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