SWEET SWEET SWEET(ルン×アサキ)

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もう退院日が待ちきれなくなっちゃったよ。 「じゃあ俺…。次の現場、行くから」 ってコノルンは立ち上がる。 引き止めたいけど。仕事じゃ仕方ないよね…。 「うん。来てくれて有難う」 月曜日ね。って。顔の横で手のひら見せて、にぎにぎしたら。 「いや、今夜も。仕事終わったら来てやるから」 「え!?ホント?」 「だから手も道具も、今夜はナシだぞ」 「え…?」 ヤダ、病院でしちゃうの?って。ちょっと興奮する俺。 「――バーカ。何想像した?寝るまで傍に居てやるってだけだ」 今まで来なかった分。退院するまで穴埋めしてやるから。なんて、キラースマイル。 「ヤダ!!久々にデレなコノルン来た!?」 って、きゅーん、って成ってたら。 「デレって何だ。ふざけんな」 って笑いながら、コノルンは部屋を出て行った。    ベッド出て。スリッパ履いて。窓まで歩いてく。 エントランスを見下ろして待ってたら。 『あ…出てきた』 コノルンが出てくるのが見えた。 後姿を見送ろうと思ったら。 ふと。 コッチを、見上げて。 驚いたみたいなリアクション見せて。 手を上げてくれた。 凄い!テレパシー? 俺もまた、顔の横で手のひらにぎにぎする。 「早く、夜に。ならないかな…」 眠るまで居てくれる。って言うなら。夜眠りたくないし。 コノルンの乗ったタクシー見送ったら。またすごすごとベッドに戻って。ちょっと寝ダメすることにした。 (了)
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