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はぁ、はぁ、と息を切らしながら走ってくる音が聞こえ、俺は何となしにそちらを向いてみた
そこには目の前に起こっている現状をまるで信じられないといった表情の少年……いや、青年か?(まぁどちらでもいいのだが)がもの凄い汗をかきながらこちらに走ってきた。
「どうしたぁ若人よ、何をそんなに焦っているのだぁ、若い内から運動をするのはとても結構な事ではあるが、無理は身体に良くないと俺は思うぞ。
なんせ疲れるからな、まぁ俺は運動が嫌いだから何とも言える立場ではないのだが、な」
とまぁ俺は無難に語りかけてみたのだが、この少年はそんな俺の言葉と態度が気に食わなかったのか知らんが、こちらを睨みつけて
「アンタっ! 何呑気に突っ立てんだよ! 村全体が燃えているんだぞ!? どうしてそんな涼しい顔で平然と見てるんだよっ!おかしいだろうが!?」
おかしい……?
はてさて、俺の行動はそんなにもおかしな行動なのか、
この少年が何をそんな怒っているのか、俺にはとても理解ができんし、見当もつかんな……。
たかだか村の一つが燃えているくらいで、何をそんなに必死になっているのか……
まぁ、少年の言動には何一つ興味も関心も湧かないのだがな……。
「おかしいとは、これまた酷い言われ用だなぁ、では聞くが、一体何がおかしいのかね?説明してくれねばわからないな。俺は人の話を聞くのが、どうも昔から苦手でね。 興味のないことは覚えようとも思えない……。」
「っ!! だから何でアンタはこの現状で見ているだけなんだ!! 普通なら助けを呼ぶとか、何かあるだろ! どうして何もしないでそれが普通のように振る舞ってるんだよ!!?」
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