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ガラガラ
扉を開け、なぜか私はため息をついた。
「おはよー」
明るく振る舞ってみるが、自分でもわからないくらい変な気がした。
別に、喧嘩したわけでも、クラスに馴染めない訳でもない。
「おはよー、美桜」
遥と羅菜だった。
「元気ないじゃん。どーしたの?」
「わかんない。何だろう…。」
……。
わかった。
聡汰君がいない…。
確か…昨日、撮影とか言ってたかな…?
「もしかして、寂しいのー?」
二人に図星のことを言われ焦った。
「へっ?あ、いや違うと思われる…」
必死に否定して、笑顔を作った。
聡汰君は、クラスの人気者で、
聡汰君のことが好きな女子はかなりいるらしい。
「はあ…。」
「だーかーら、なんなの美桜?」
「自分でもわからんって…。」
「じゃあ、聡汰君がいなくて寂しいってことで!」
「……。」
否定する気にもならなくなった。
その日の夜…
♪~
<この時間になんだよ…>
ケータイを見る。
「あっ、沙希ちゃんだ」
沙希は、私とは正反対の子でおとなしいって感じ。いかにも女の子だよね。
メールを見た。
『美桜ちゃん。こんな時間にごめんね? 迷惑だったかな…
実は、私、聡汰君のこと好きなんだよね。
でも、なかなか話せなくて.
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