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現代から数百年前、全世界は未曽有の恐怖に包まれた。人間界と次元を隔てた世界、魔界。そこに住む多くの魔族達が、怒涛の如く人間界へと攻め込んできたのである。
不思議な能力と高い戦闘能力を持つ魔族達に為す術など無かった人間達は、一年と経たずその個体数を十分の一以下までに落とし、彼らの支配下へと置かれることになったのだ。
事実上地球を支配してきた人間達にとっての、ことごとく蹂躙され、支配されるという耐え難き長い年月。しかし、僅か数十年ほど前、その転機はあまりにも急に訪れた。
魔界の絶対的支配者、魔王による人間との共生宣言。それ以降、人間の立場は目覚ましく回復し、いまだに魔族の自治区が点在するものの、両者の立場はほぼ同等までに回復した。
何故、魔王がそのような考えに至ったのか、それは未だに判明はしていない。しかし、間違い無く世界は協調への道を歩き出したのである。
これは、そんな世界に住む、ある一人の少年と彼を取り巻く個性的な魔物達の物語である―――
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