開戦

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皆、凄く殺気立ってる。 離れて、他の怪我人達の避難と結界を張り終わったルミエル達。 ルミエルだけが残って、ラヴァルも一瞬で、こっちに来てグル爺から僕を奪い取って抱きしめる。 「ああ~。良かった。主。 ダメですよ。あんなに無防備に愚か者に捕まっては。 皆が心配します。 それに、じじいなんかに抱っこされちゃいけません。 せっかくの、素晴らしい香りが年寄臭くなってしまいます」 ラヴァルの言葉に、僕は苦笑する。 「なんじゃと!この若造が! 貴様、わしを何じゃと思っておるのか!」 ラヴァルはグル爺を睨んで言った。 「唯のじじい。私の大好きな主に抱き着きたがる変態」 僕はその言葉に、思わず吹き出していた。 「な!変態は貴様じゃ!」 ぎゃあぎゃあと喚き、喧嘩を始める二人に一気に緊張感は消し飛んでしまった。
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