魔王の前で

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僕は笑顔で言った。 「僕ね。人間に生まれる前は、この城に居たことがあるんだよ? 昔の名前は・・・・・。 ・・・・カムリン。君が殺したノアール魔王の息子だよ」 僕の言葉に真っ青になる、ビビディ。 「な!嘘だ!俺は、そんな事はしていない! 反乱軍に殺されたカムリン様の遺体を回収して、渡しただけだ! それに、人間の貴様が、何故、そんな事を言い出すのだ!」 僕は、ビビディを見据える。 「僕はね。君に殺されたんだ。 まだ、三歳で魔法もまともに使えず、武術の訓練も出来ていなかった僕には抵抗出来なかった。 僕を助けようとして、母上も命を落とし、落胆した父上はそのまま城を出た。 そして、四天王は、僕の死に絶望し、ノアールの後を追うように全員城を出て魔界や人間界に散ったんだ」 人間の女達を凌辱していた魔人たちは次々に意識を失って行く。 人間の女たちは一旦、僕の影に落とす。 魔人たちもだ。 首を切られて苦悶の表情を浮かべる首も、切り落とされた身体も。 壁で潰れた子供の遺体も。 魔王の玉座の横に、鎖で縛られた子供たちも全部。 後で、皆で処理するんだ。 僕は、ビビディを見つめる。
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