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「そして最後に。
過去、僕、カムリンの父であり、魔界の王であったノアールとその妻ディナ」
僕の言葉に、堂々たる魔王としての装いでノアールが。
王妃として、美しい衣装を身に纏ったカーナが姿を現した。
その瞬間。
周囲で驚愕の声が起こる。
「な!馬鹿な!
彼らが本当に、あの有名な過去に名を知らしめた者達なのだとしたら、今まで俺達が本物だと思って敬って来た者は一体!」
「何者だと言うんだ!」
「俺達が本物と敬って居た者達とは、纏う雰囲気が全く違う!」
「こっちが、本物だって事か?」
「え?じゃあ、魔王様が嘘をついてたって事なのか?」
「俺達は、騙されていたのか?」
次々に声を上げる兵士達。
僕が合図すると、直ぐに兵士達の拘束は解かれた。
「「「「「「「「え?」」」」」」」」
兵士達は驚きの表情で僕を見る。
僕は、既に、降ろしてもらってノアールとカーナの間に立っている。
「君達は、既に僕を攻撃する意志は無いでしょ?」
首を傾げて言う僕に困惑した表情で、ビビディと僕たちを見比べている。
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