魔王の前で

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ルシルは肩を竦めて言った。 「当然だろ?俺が主と決めたんだ。 その時点で、こいつは既に神の器としての片鱗を惜しげも無く出していた。 神も嬉しそうだったぜ? 漸く、お前と共に多くを話せるってな」 そう笑顔で言うルシルに、ゴーディは目を見開く。 「え?あ・・・・・・」 ルシルは満面の笑顔になると言った。 「神は、役目が有る。それの間は基本私情は無いとされる。 だが、それを押してもお前の事を何とかしたいと思わせたんだろうな。 それもお前への思いなんだろう。 魔界樹の事は俺が伝える。 この世界の事は、何の心配も無い。 後は任せな」 そう言って、胸を張るルシルに嬉しそうに頷くゴーディ。 「そうですか・・・・彼が・・・・待っている・・・僕を・・・」 一瞬俯き拳を握り、顔を上げてゴーディは言った。 「判りました。ルシファー様。後はお任せします。 カムリンには、僕の力の全てが有ります。 貴方ならば、きっと上手く導いてあげられるでしょうね。 私よりもきっと・・・・」 そう言って嬉しそうに微笑むとゴーディは上を向いた。 ルシルはその様子に肩を竦めて言った。
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