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キキィーーーー ドン!!
一瞬何が起きたのか秋斗にもわからなかった。隣にいたはずの母親がいなくなったのだ。
あたりを探すと母親がうずくまっていた。まるで白い絨毯にトマトジュースを零したようにあたりは真っ赤に染まっていた。
何が起きたかというと車が雪道でスピードを出しすぎてカーブを曲がりきれずスリップをしたようだった。ぶつかった車はというと人を轢いたことに恐怖を感じたのか逃げてしまった。
「ぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
言葉にならない悲鳴。一番大好きな母親が目の前で轢かれたのだ。周りに人はおらず、車も一切通らないそんななか秋斗は冷静さを欠いていた。
母親のもとへと駆け寄ると母親は笑っていた。
「秋斗……あん…たは男の子なんだから…泣い…ちゃダメだよ……こんな…ことで母…さんが死ぬわ…けないじゃないの……」
「う…うんそうだね」
母親の笑顔で冷静さを取り戻した秋斗は急いで救急車を呼んだ。
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