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｢アー痛い。やっぱり廊下は走るもんじゃないのねー｣
｢クッ…ってー。…ん??｣
目の前を見ると尻餅をついてこけている女の子。ショートヘアが似合ってるな。って思いもあったがそんな感情はすぐに羞恥に変わっていった。
辺りを見渡せば皆こちらを見ている。こんな事で注目されるなんて。全くもって遺憾である。
どうせなら野球で有名になって騒がれたいもんだ、なんて冗談考えながら立ち上がる。彼女は未だ立ち上がってこない。
(なんて言うか俺が悪いみたいな空気になってないか、コレ)
とにかく変な誤解は御免だ。とりあえず彼女に声をかけて、立たせる事が先だなと真っ先に感じた。
｢えっと…あの、その大丈夫・・・スか?｣
｢えっ、あっハイ。平気です。怪我はありません!ていうか私ぶつかっちゃいましたか｣
何て言うか元気な人だ。さっきの小林波に口うるさい人だ。というより、声が大きい。
周りの野次馬共がヒソヒソ話し始めている。これ以上変に誤解されてはたまったもんじゃない。
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