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なんとなく読む気がしなかったんだけど、本当は何か、虫の知らせというようなものを感じていたのかもしれない。
原稿用紙の一枚目の字面をみると、なぜか読む気が失せてきて、三枚目めくるかめくらないうちに放り投げてしまったのだ。
彼女の小説のようでも、まるで彼女の小説でないような・・・・・・。
すでに俺の知っている彼女ではなかったのだろう。俺は安易にそう結論づけた。
彼女の死が、自殺だと翔太郎から聞いていたからだった。
しかしこの事件には、悲しい想いの秘められた、殺人事件だったのだ。
今思えば、俺の人生はこの時から狂いはじめたのかもしれない。
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