再会

3/8
前へ
/13ページ
次へ
「分かってるよ、在来線で四つ目の駅だろ?」 「お兄ちゃん迷子にならないと良いね。」 小春が悪戯っぽく笑う。 「ならないよ。それより小春、頭に塵付いてる。」 勿論嘘である。 「嘘ー!お母さん、鏡貸してー!」 「光、余り小春をからかわないの。」 母が少し顔をしかめていた。 「はいはい、小春ごめんね。嘘だよ。じゃあ、いってきまーす。」 「お兄ちゃんの馬鹿」そう遠くから聞こえた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加