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「ごめんで済むか!一体何をしていたんだ!」
『いや…実はカナやマカオに無理矢理飲みに付き合わされて、酔ったカナにさっきまで携帯取られてたんだ』
理由を話すジェラールの近くにいるのかカナやマカオ達の声が聞こえる。
相当酔っている声だ。
それで浮気とか、そんなのではないのだと安心し、安堵の息を漏らす
『それで、今から急いで帰るから』
そう言ったジェラールの声にも安心した
(そう言えば、ジェラールもだったな…)
正直で嘘なんてつけない性格
今話しているジェラールの声は嘘なんてついてない。
エルザはそう確信したのだ。
謝罪などは後で聞くことにして一通りの会話を終えて電話を切る。
さっきまで色々考えていたけど、あの声でそれが全部消えてしまったような感覚だった。
(我ながら単純だな)
エルザは椅子から立ち上がり玄関で待つことにした。
(さて、何と言って迎えてやろう?)
様々な言葉を思案しながら玄関へと向かう。
――ジェラールが帰ってくるまで後20分
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