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『ザーッ…ザッ……これから、ゲームの説明を行う。説明者は、担当のTaboo達の元へ向かえ。Tabooは大人しく待っていろ』
またゲーム……
……Tabooって…もしかして私達の事―?
何故、私達が"禁忌"と呼ばれなくてはならないの?
「誰か来たみたいだよ、桜花ちゃん」
「…え、あ…そうね」
そうだった、名前を教えたんだった。
でも、自分は呼び捨てでいいなんて…変な人。
アンドウタイキ
「お前らが、俺の担当か…俺は安藤帝輝。名前なぞ覚えなくてもいいが…一応な」
やって来た説明者は、作業着を着た若い男だった。
表情はあまり堅くなく、どちらかというと、物腰柔らかい、優男のようだった。
「……あなたが、説明者…?」
「お、丁度いいな。№0水無月桜花。お前ら仲間の名前は覚えとけよー」
「ちょっと、無視しないで」
私がそう言うと、柵越しに溜め息を吐かれる。何なの、この安藤帝輝とか言う奴は。
「俺がここに居るって事は、説明者だろ?はい次、№1烈朗人」
「あ、僕だ。桜花ちゃんの次だったんだね」
にこり。
朗人は私を見て笑う。
何が嬉しいのか良く解らないけど…嬉しくて笑っているのかも解らない。
ツキハルイ
「えー、次は…っと、№2月羽瑠唯…だな」
「あ…ボクだ」
小さくか細い声で、そんな返事が聞こえた。声の主は中性的な顔で、性別の区別がつかない。女とは違った体つきの為、多分男だろう。
月羽瑠唯という少年は、私達と同じ、柵の前まで寄ってきた。
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