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ウノミヤユズハ
「最後は……№5宇乃宮柚葉、な」
説明者がそう言うと、ふらりとした歩調で宇乃宮柚葉と思われる者がこちらに寄ってくる。
「……そう。私が宇乃宮柚葉…柚葉でいいわ。貴方達と仲良くする気はさらさらないけどね」
それだけ言うと、宇乃宮柚葉は部屋の隅に行ってしまった。
「さて、これから本題に入るからな。よーく聞いておけ」
説明者の顔が真剣になった。
私も、知りたい事を知るために真剣に話を聞く体勢を取る。
「先ず…お前達はTabooと言われる、言わば犯罪者だ」
「……!?」
犯罪者…って言うことは…私も、朗人も…何らかの犯罪を犯している…って事…?
「それも、ただの犯罪じゃない。凶悪なものだ」
「…それとゲームに、何の関係があるのよ」
凶悪犯罪者だけが集められて集団処刑だなんてそんなのは聞いた事ない。
ゲームの事だって…意味が解らない。
「ま、そんな凶悪犯罪者のお前達に、罪を赦してやるチャンスを与えた訳だ。それがこのゲームって訳だ」
ゲームをやれば、罪を赦す…?そんな軽いもの、なの?
…私達は、凶悪犯罪者でしょう……?
「ルールは簡単。今からこの建物に、Taboo狩りの一般人を入れる。そいつらから逃げればいい。ただし、一般人側にはこんなルールを設けている」
説明者は、一呼吸入れ、説明を再開する。
「…一般人側には、Tabooを殺せば、賞金1000万円と伝えている」
「……まさか」
説明者が、そう。と私の心中を察したかの様に、言葉を続けた。
「逃げ切らなければ、お前らは殺される」
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