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店が見えてきた途端、三人の足がぴたっと止まった。
何だろう……。
いつもの場所に、『なかよし堂』はあるのに、何か違う。
「なんや、変な音聞こえるなぁ」タケシが言った。
コウヘイと僕は頷きながら、顔を見合わせる。
恐る恐る、店に近づくと、その音は更に大きくなっていく。
店の前の自動販売機の陰から、そーっと覗いた……。
「自分ら、何してんねん?」
不意に背後から声がして、僕らは飛び上がった。
振り向くと、そこには巨大なクチビルから舌……。
「「「ぎゃーっ!」」」
思わず叫ぶ僕らの頭上で、豪快な笑い声。
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