1

2/2
前へ
/88ページ
次へ
右も左もわからない真っ暗な暗闇をひたすら走っている。 ズベシェ。 ズベシェ。 水が弾ける。 ドブのすえた臭いがたまらなく臭い。 最悪の状況だ。 しかし、文句など云ってられない。ここをくぐり抜けなければ次はないのだから。 「ここらへんか?」 僕はタラップに手をかけた。世界は地上へとつながっている。
/88ページ

最初のコメントを投稿しよう!

50人が本棚に入れています
本棚に追加