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奥の窓際に彼女がすわり、通路側に僕がすわった。 奥が真希。 手前が僕。 とっくの昔に別れたにもかかわらずつきあっていたころの習慣を守ろうとする僕らはいささか滑稽に思えた。 僕は少し笑う。 つられて真希も笑った。 懐かしさと愛しさが自分のなかから不意にわきあがってきて、やばいなと思った。
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