こんなにも嫌いだった。

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いつもいつも何かと理由をつけて彼は私と一緒に帰る。 最初の頃は気にもしなかったけど…。 「ベタなラブコメか、っての」 いつの間にか帰ったら窓から外を眺めるのが習慣になっていた。 僕は彼から貰う愛情を両手に抱え込んで受け止める自信がない…。 だから、気付かないフリをして、捨てる。 愛なんて、羽みたいにふわふわ飛んで。 飛べなくなるくらいぼろぼろになったら抜け落ちてしまう。 限りのある消耗品なんだ。 そんなものいらない。
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