🍀僕の初恋

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モノ心ついた頃には、実の兄に恋してました。 初恋は実らない。 そんな事を女子が言っていたから、俺は絶対恋じゃ無いって…自分に言い聞かせてた。 兄への気持ちは、兄弟愛で、ただ仲が良すぎるだけなんだって…。 "かずくん…" でも、名前を呼ばれる度に胸は苦しくて… 見つめられる度に、泣きそうになった… "泣かないの、男の子だろ?" 抱き締める腕は優しくて、温かくて… 自分の気持ちを否定する事なんて俺には出来ませんでした。 兄が高校を卒業するその日、俺は決めたんだ。 兄を兄と思うのはやめようって… そう思ったら、気持ちが楽になった。 卒業式を終えて、胸にリボンを付け誇らしげな兄。 "あ…かず、見て見て!!" "……みさき!" 上の兄や弟が目を丸くする。 初めて、兄を…名前で呼んだから。 "…かず?" "……美咲、俺美咲が好きだよ!!だから…" 貴方の第二ボタンを僕に下さい。 真っ赤に染まる美咲の顔。 真っ青な春ちゃんと隼くん。 ふわふわ笑う、兄ちゃん。 好きで、好きで、…大好きだから… 震える手でもぎ取られた第二ボタンは、俺の宝物。 _
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