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追いかけようとしたら、兄ちゃんが俺の手を引っ張って"一也なら大丈夫"って笑うんだ。
泣いてるんじゃないかって心配で…
寂しそうに俺を呼んだ、一也の声が頭から離れなかった…。
それから、暫く一也はよそよそしかったけど…
桜の花弁が舞う頃、理由が分かった。
俺の新しい門出と共に、新しい関係が降ってきたから。
今でも一箇所だけボタンの無くなった制服を見ると、胸がドキドキするんだ。
どんな気持ちで俺に想いを伝えてくれたんだろう…
俺は、キミの事が大好きで…
だけど、傍に居れたら満足で、兄ちゃん達みたいな関係を望んだ事は無かったよ。
でも、キミが望んでくれたから…
俺も、キミの手を取ったんだ。
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