800人が本棚に入れています
本棚に追加
/255ページ
「俺たちは、唯一無二の双子ちゃんなんです!」
「…うん」
「ほら、涙拭いて…そろそろ美咲が呼びに来るよ」
「残念、もう来ちゃったんだよねー」
兄…かずが、俺の涙を拭ってくれて何事も無かった風を装うと思ったのに既に遅し。
俺たちの部屋、扉に背中を預けてにっこり笑みを浮かべる三男の姿。
「じゅーん、お前は俺の可愛い可愛い弟だよぉ」
かずを押しのけて、ぎゅうぎゅう抱きついてくる三男に自然と表情も綻んでしまう。
優しくて、ふわふわした太陽の香りが凄く…凄く落ち着く。
「…ちょ、ちょっと隼くん!!」
かずの焦った声。
…分かってる、分かってるけど…離したくないんだ。
俺、見つけたよ双子の要素。
「…美咲ちゃん、大好き」
「ふわぁ!!隼、俺も大好きだよ!」
「ちょっとおおおお!!!」
お気に入りになる人の好み、何時も一緒だよね。
今からのスタートじゃ遅いって分かってるけど、俺も恋人欲しいから頑張ろうと思うよ。
あ、そうそう…後で父さんに聞いたんだけど…
俺って、母さんと性格そっくりなんだって!
…あ、いや…それが良いのか悪いのかは分からないけど嬉しかったなって話し。
最初のコメントを投稿しよう!