💡甘え上手

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「みさきー」 本日何度目か分らない、弟の呼び声に少々げんなりしながらも、 今日は俺しか居ないんだからって重い腰を上げるんです。 "かず&じゅん"何て、可愛らしいプレートの掛かった部屋に入れば、年忌の入った二段ベッド。 声の主は、レモン色の毛布を被った我が家の四男坊。 「今度はなに?」 「りんご食いたいから、剥いて来て?」 「…お前、さっきいらないって言ったじゃん!!」 日焼けしていない普段は真っ白な頬を赤く染めて、何照れてるの?何てボケも通用しない。 そう、コイツは本日…風邪、と言う病気に侵されているのです。 「今食いたくなったんだもん」 さっきから、些細な事で呼びつけては嬉しそうに笑うコイツは、多分心細いんだと思う。 素直に、傍に居てって言えばいいのにね? 「はいはい…ちょっと待っててね」 本当なら、俺も風邪を引きやすい体質だから…何時もは看病させてもらえない。 でも、今日は春ちゃんも悟兄ぃも外せない授業が有るとかで… 何時も指を咥えて見てる事しか出来なかったから、役に立てて少し嬉しかったり。 勿論、風邪なんか引かないのが一番なんだよ? _
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