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「春ちゃ…色々、辛い…」
「当たり前。取り敢えず、先に薬な…」
普段滅多に入らないキッチンに入って、見よう見真似でおかゆ…らしき物を作って…
おぼんに、おかゆと、薬と、新しい湿布を乗せて部屋に戻る。
「…春ちゃんの料理、超不安…」
「うっせ、さっさと食え馬鹿!」
無理矢理おかゆを食わせて、
嫌がる一也を押さえつけて薬を飲ます。
正直、酔った身体で暴れたから気持ち悪いんだよね…俺も…うぇ…。
「うぅ…鬼ぃ…」
「何とでも言え!ほら、次…マッサージしてやるから」
「……出来るの?」
「コレでもサッカー部だぞ?簡単なマッサージくらい出来る」
馬鹿にするな、俺だってコレくらい出来るんだ。
うつ伏せになった一也の足元に跨って、腰を優しく揉んでほぐしてやる。
そうすれば、程なくして聞こえてきた寝息。
あぁ…本当に、寝顔は無垢で可愛いんだから…
何て、顔が綻んじゃう。
熱で乱れた呼吸も、大分落ち着いてきた…
これなら、明日一日寝てれば風邪のほうは治るだろう。
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