💡熱を吹き飛ばせ!

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「ケホ…」 お昼ご飯は咽を通らなくて、でも咽は凄く乾くから沢山沢山水を飲んだ。 冷たいペットボトルを頬っぺたに当てると、凄く気持ちよくて一瞬意識が飛びそうになる。 空腹に無理矢理薬を流し込んで、もう少し…もう少し… 「MISAKIさん、顔色悪くないですか?」 椅子に座っているだけなのに冷や汗が流れて、呼吸をする度にヒューヒュー喉が鳴った。 スタジオの端で、館山が電話をしているのが見えたけど…気にする余裕なんて無い。 「…大丈夫です!」 俺に出来る満面の笑みを浮べて、アンケートにペンを走らせた。 "本日の撮影は終了デース" カメラマンさんの陽気な声がスタジオに響いて、胸の重い感じがスッと抜けた。 やっと一日が終ったんだって、ホッとしたら目の前が歪み始めた。 走り寄って来た人の顔も分らない位、視界がぐにゃぐにゃ… 「美咲!おい、しっかりせぇ!!」 誰かに支えて貰っているんだって事は分かるのに、ソレだ誰かが分らない。 ねぇ春ちゃん、俺…頑張ったよ。 きっと春ちゃんも喜んでくれるから…。 _
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