💡熱を吹き飛ばせ!

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=S= 館山から連絡が来たときは、心臓が止まるかと思った。 嫌な予感ほど当たるんだ。 いや、今回はこうなる事が簡単に予想できたじゃないか… 悟くんと一緒に、指定された病院に駆け込めばベッドに横たわる美咲の姿。 真っ赤な顔、荒い呼吸…朝より具合が悪い事なんて明らかだ。 「…ンの馬鹿…」 眠る美咲の髪を撫で梳いて、頬に触れれば火傷しそうなくらい熱い。 腕に繋がれた点滴が痛々しくて、昔を思い出して泣けてきた。 「春…、先生の話し聞いてきたよ」 涙でぼやけた視界に映る悟くんは、呆れた様に肩を竦めてた… 「情けない顔すんなって、美咲は大丈夫だよ」 泣かないの…って、俺の頭を抱き寄せて…優しい声に堪えていた涙が流れ落ちた。 美咲が倒れると不安になる… 兄弟の誰が病気になったって、不安にはなるけど…美咲は特別なんだ。 母さんが倒れた時みたいに…、二度も戻ってこない… 目覚めないんじゃないかって。 …そんな事言ったら、縁起でもない!って…みんなに怒鳴られるってわかってるんだけどね。 「肺炎なりかけてたって…」 「大丈夫じゃないじゃない!!」 何ケロっとした顔で言ってるのさ!! この人は本当に…わざとなのか、本気なのか…肺炎なんて、一歩間違ったら… 考えたくも無い! 「もう直ぐ薬も利いてくるはずだから…、もう少し落ち着きなさい」 1つしか違わないのに、普段は俺の方が兄だと間違われるくらいなのに… 何でこういう時に限って冷静で、兄貴の顔をするのさ… _
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