💡熱を吹き飛ばせ!

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再び訪れた沈黙。 「…んっ…」 それを破ったのは、眠りから覚めた美咲の声。 「美咲ちゃん、大丈夫?」 ベッドの傍らに座っていた悟くんがそっと顔を覗き込むと、不思議そうなに瞬きする美咲が見えた。 「あれ…おれ…」 きょろきょろと病室を見渡して、勢ぞろいした俺たちに気づいた瞬間くしゃ…って顔がゆがんだ。 「…俺言ったよな、倒れたら大変だから仕事休めって」 「…春ちゃん…」 悟くんの横に立って冷ややかに見下ろすと、今にも泣き出しそうなくらい瞳が潤んだ。 今日は泣いたって許してやらない。 俺が、俺たちが何時もどれだけ心配してるか知ればいい…。 「無理して、結局皆に迷惑かけてんだぞ」 「っ…ごめ、…」 「春くん、美咲はまだ万全じゃないんだから…お説教は退院してからで良いんじゃない?」 俺の服の裾をチョイチョイ摘んで、変わらない穏やかな顔をした悟くんが首をかしげた。 だけど、今言わなきゃきっと学ばない。 また、この先…何度も何度も無理して、こうやって倒れたら… 「美咲だって馬鹿じゃないよ。本当に無理なら、自分で休む…」 「頭ごなしじゃなくてさ、ちゃんと言い分聞いたらどう?」 ベッドの向かい側に移動した双子は、愛しそうに美咲の頭を撫でながら呟いた。 お前達が、皆がそうやって甘やかすから… 同じ事を繰り返すんだ…。 _
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