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一通り自分の記事を読んで、パタンって雑誌を閉じて春ちゃんを見れば、やっぱりなんとも言えない情けない顔。
「事前に質問事項聞いてたから、皆のこと…沢山話したかったの」
「身体壊してまで、受ける内容じゃないだろ」
隼や一也が兄弟について語っている記事を読んだ事がある。
お互いが兄弟とか、名前とか、一切言わないけど…誰のことを言っているのか俺達には良くわかった。
アイツ、こんな事思ってくれてたんだ…とか、新しい発見が有って俺は凄く嬉しかった。
だから、質問事項貰った時、内容が家族構成についてってのが有ったからチャンスだと思ったの。
「面と向かって言いにくい事を、紙面で言うなんて…芸能人の特権だよ?」
春ちゃんには沢山迷惑かけてるって知ってる。
皆に心配かけてしまってるって知ってる…
だけど、せっかくのチャンスを自分の不甲斐なさでつぶしたくないんだ。
「春ちゃん、俺ね…何回も迷惑かけて本当にゴメンって思ってるよ」
「…だったら、ちゃんと兄ちゃんの言うこと聞けよ…」
「…うん。でも、俺…限界まで頑張りたいの」
やりたい事をくいが残らないように120%の力でやりたいの。
120%やって、倒れたら本望じゃない?
「…体調不良で120%の力出せずに倒れたのは何処のドイツだ」
「ぶぅ…」
「何度も言うけど、健康な身体有っての仕事なんだよ」
何度も聞いた春ちゃんのお説教。
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