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「春!!」
「来ンじゃねぇよ浮気者!!」
勢い良く扉が開く音がして、同時に凄まじい怒鳴り声がした。
あぁ…久々に聞いた、次男…春くんの怒鳴り声。
昔の少しツンツンした春くんが俺は好きだったから、胸が少し…きゅんてした。
ドタバタと部屋で暴れる音がして、ご近所さんに迷惑だから…俺は止めに走るんです。
「ちょっと、煩いよ!」
「じゅん!!」
開けっ放しの三男の部屋に顔を出すと、強い衝撃襲い掛かった。
それは、三男…美咲で、俺は抱きつかれたらしい。
チラりと部屋の中を見れば、何とも修羅場が広がっていて呆れて何もいえなかった。
怒り心頭の次男に土下座する長男と、
俺に泣きつく三男の服を引っ張って、顔を真っ青にする四男。
「春くん、マジごめんって!!」
「煩いなっ、早く出てって!!」
「美咲っ!美咲っ!!ごめん、謝るから許して!!」
「知らない!悟兄ぃとくっ付いてれば良いじゃん!!」
すっかり、ご機嫌ななめなお姫様。
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