💡君ときどき父さん

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「さて…そろそろ怒らなきゃ駄目かな…」 美咲が家を空けてから5日目、悟兄ぃが重い腰を上げた。 友達の家に居るんだって、ずっと言われて…美咲にだって、交友関係が有るんだからって言い聞かされて… だけどさ、一回くらい俺に連絡をくれても良いじゃんね。 「お手柔らかにね?」 「…ふふ…」 不適に笑う悟兄ぃを苦笑いで見送る春ちゃん。 暫くして二階に戻った悟兄ぃの部屋から、滅多に聞かない怒声が響く。 俺も隼くんも吃驚して春ちゃんに抱きついた。 「大丈夫だよ、悟くんは今お父さんなの」 父さんの変わりにお説教中なんだって…、春ちゃんは慣れてるのか普通にしてるけど、俺達は怖くて怖くて… 悟兄ぃがスッキリした顔で降りてきてから1時間後、罰が悪そうな顔をした美咲が帰ってきた。 「ただいま…」 俺の顔は一回も見ない。 だけど、ずっと会えなかった美咲が目の前に居る事が嬉しくて…構わずギュって抱きついた。 「…お帰り、美咲…」 「…うん、…ごめんね」 抱きついてて気が付かなかった、美咲がこの時…凄く泣きそうな顔してたなんて。 _
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