💡君ときどき父さん

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この後、俺は片時も美咲の傍を離れなくて兄ちゃん達に苦笑いされた。 だけどさ…1週間以上も会えなかったんだよ、少し位甘えたって良いじゃんか… 美咲も何も言わずに甘やかしてくれた、普段どおりちょっと間抜け面の優しい笑顔で。 夕飯食って、風呂入って…2人でベッドに転がり込んで… 「ねぇ美咲…俺ね、この間お前の事見たよ」 「……え…?」 美咲の腕にすっぽり収まって、胸に額を押し付けながら呟いた。 驚いた声に顔を上げれば、やっぱり目を見開いた美咲が居て少しだけ胸騒ぎ。 「…商店街、あれ…友達?」 「………」 「友達なら良いけど、手繋ぐとか勘違いされるぜ?」 「……かず…」 「私に気があるのかもーってさ…」 「かずっ!」 「っ……みさき?」 俺のこと突き放して、ベッドから起き上がった美咲は両手で顔を覆った… 座り込んだまま身体を丸めて、肩が震えているから…泣いているのかもしれない。 「…ごめっ、ごめん…かず」 「…何、急に謝られても分んないって…」 「俺と…、俺と別れて下さい…」 震える美咲の声… 初めはなんて言ったか分らなくて、何度も聞き返したけど… 美咲は泣くだけで、それ以外何も言ってはくれなくて… 「…訳わかんないよ…何で?俺何かした?」 「…っつ…」 首を振って"ごめん"って、ソレだけを繰り返して… 何時の間に美咲が部屋を出て行ったのか分らない、気が付けば… 俺は電気の消えた部屋で、一人放心状態で朝を迎えた。 _
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