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=Misaki=
一也に別れを告げて、もう一度"友達"の家に転がり込んだ。
一度は悟兄ぃに怒られて家に戻ったけど、何だか一也と合わせる顔が無くて…
"友達"と一緒に居る所を一也に見られたって知って、自分の中でもう駄目だって思った。
一也の事は本当に大好きで、学校で人気の可愛い子に告白されたって全然胸はトキめかなった。
「…ぐすっ…う…」
「泣く位なら、何で別れよう何て言うのさ」
ぐしゃぐしゃ髪をかき回して、俺を慰めてくれる"友達"は何時だって俺の味方をしてくれた。
「…だって、だってぇ…」
「もう、本当馬鹿だね…」
甘えちゃいけないって分かってるのに"友達"の優しさに甘えちゃうんだ。
だけど、数日後には出て行きなさいって怒られた。
学校でも、バイト先でも全然身の入らない俺に痺れ切らしちゃったんだね…
「アンタね、いい加減にしなさいよ!!オヤジの反対位で諦めつくなら初めから好きだ何てヌかさないで!!」
思い切り背中をけられて、部屋を追い出された。
「…今度は彼氏、連れてきなさいよ…ね?」
綺麗で、優しい"友達"は俺の頬にキスをして"頑張れ!"って笑って送り出してくれた。
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