💡君ときどき父さん

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重たい足を引きずって、家に帰るとリビングから話し声… ―…恋人居んだよ…。 聞き間違えるはずの無い一也の声。 ー…可愛い、5歳上……せ… 誰と話しているか、直ぐに分かった…止めなくちゃいけない… まだ、伝えるべきじゃないんだよ…認めて貰える自身が無いんだ。 だけど、中に入る為の扉を開ける事が出来ない… 一也が今、伝えようとしてる。 自分が出来ないから、卑怯だけど…待ってる自分が居る… ―……名前…美咲っての、季羽美咲… 俺の名前が彼の高い声に乗せられた瞬間、いつの間にか溜まった涙が落ちて慌てて拭った。 沈黙は怖い、…次の言葉が自分にとって良い事であるとは限らないから。 だから、勇気を振り絞って…扉を開けた… 「…なにしてるの」 平然を装って、中に入ると手を繋いで電話をする双子の姿。 二人とも目を見開いて、俺の登場に驚いている…。 _
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