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その日の夜、無断外泊してた美咲はやっぱり悟兄ぃに怒られて、半べそになりながら春ちゃんに匿って貰ってた。
俺は、俺以上に不安そうな隼くんと手を繋いでその光景を見て笑っていたけど、内心やっぱり少し不安。
父さんは、今…何を思っているのかな。
怒りの収まった悟兄ぃの部屋に押しかけて、俺と美咲は2人で全部報告した。
父さんに、全部話しましたって…
「…そう、良く頑張ったね…2人とも…」
そう言って俺たちの頭を撫でてくれた悟兄ぃの手が、凄く優しくて…凄く大きく感じた。
「俺たちの親父だよ?反対されたとしても、ちゃんと向き合えば分ってくれる」
普段ぼーっとしてて、春ちゃんにデレデレしてる悟兄ぃが…
この時だけは、凄く頼りがいのあるお兄ちゃんに見えました。
そう言ったら"酷い!"って業とらしく泣き真似したから、やっぱり見間違いだったかもしれないけど。
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