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それから、二・三日経って…久々に全員が揃った日曜日。
何時父さんから連絡があるのか、ビクビクして過した数日…
俺は、美咲から片時も離れなくて…隼くんに呆れられた顔されたけど、何も言っては来なかった。
フとした時、泣きそうになって…美咲に隠れて隼くんの胸を貸してもらった。
「ふぁ…」
「欠伸する時は口に手を当てようね?悟くん…」
新聞を読む春ちゃんと、春ちゃんの膝を枕にする悟兄ぃの会話は凄く和む。
ピンポーン…
皆で朝食を食べ終えて、のんびりし始めた頃、滅多に鳴らないインターフォンが突然鳴った。
パタパタと美咲が玄関に走れば、嬉しそうな声で配達員と喋っている声がする。
「みんなー、届いたよー!」
嬉しそうな声と共に戻ってきた美咲の腕には、大きな大きなダンボールが抱えられていた。
"誰から"とか"何が"とか言わなくても、皆分かってる…
だから、テーブルにダンボールが置かれると送り主を確認せずに封は開けられる。
「…またデカイの届きましたねぇ」
呆れたように、素っ気無く言ってみたけど…内心、不安とか期待とかで心臓がドキドキしてる。
この時期に送られてきた、父さんからの贈り物…
開けたれたダンボールからは、何時もと同じようにぎゅうぎゅうに詰められた海外のお菓子や小物が溢れ出た。
隼くんには洋菓子とかレシピ本、春ちゃんには洋書、悟兄ぃには絵の道具…
そして、俺と美咲には…手のひらサイズの小さな小箱。
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