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黄色と緑のリボンが掛けられた色違いの小さな小箱。
「…どっちが、俺のかな?」
「同じ奴かもよ?好きな方…取って良いから…」
美咲も、緊張しているのかな…少し、声が硬い気がするよ。
そうだよね、だって…何時もなら俺には海外のゲーム、美咲には向こうで流行っている服が送られてくるはずだから。
「じゃあ…俺、黄色…緑あげるね?」
美咲の手に緑の小箱を乗せてやれば、コクンって頷いて大事そうに握り締めた。
「…開けてみたら?」
既に本に夢中の隼くんや春ちゃんの目を盗んで、ポンって肩を叩かれて吃驚した。
悟兄ぃが優しい顔でこっちを見てて、ツンって小箱を突付くから…
2人で恐る恐るリボンを解いた…
「「……あっ……」」
小箱の中身に、思わず声が漏れた…
嬉しいけど恥ずかしくて、恥ずかしいけど嬉しくて…
「何が入ってた?お前ら顔真っ赤だぞ…」
「な…なな、何でもないよ!」
美咲を見れば、これまた顔を真っ赤に染めて眼が可哀想なくらい潤んでる。
とっさに小箱を後ろに隠して、美咲の手を引っつかんで2人で部屋へ逃げるように駆け上がった。
この時、きょとんとしてる兄弟の中…一人ニヤニヤ笑ってる悟兄ぃに構ってる余裕なんて、俺には無かったんです。
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