🎵平凡な夜

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何も無い平日の夜。 オレは一人寂しくソファに座ってテレビを見ている。 膝には愛猫が丸くなっていて、平凡そのものだ。 時計の針が23時を指していた。 番組が切り替わって現れたのは、爽やかなイケメン。 『今日の最新ニュースを…』 ピシッと着こなしたブラックスーツに青いネクタイ。 緩やかに整えられた黒髪にドキッとする… 「トマト…春は今日もイケメンだな」 ---…なぁ…。 愛猫を撫でながら話しかけると、何とも素っ気無い返事が返ってきた。 真面目な顔してニュースを読んで、コメントして… 本当に家に居るときと別人みたいだ。 「あ…噛んだ…」 ふふ…一瞬"やべっ"て顔したのを俺は見逃したりしないんだからな。 毎日、毎日…春の勇姿を見るのが俺の日課。 彼の出ている1時間ちょっとの時間はあっという間。 気づけば"また明日"って頭を下げている。 俺は携帯を取り出してメール画面を開くと、一言だけ打ち込んで送信した。 皆で反省会して、翌日の打ち合わせして… 局を出るのは何時も1時近いのをちゃんと知ってる。 メールが返ってきたら、春の今日のお仕事は終った証拠だ。 -
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