💡Seed Leaf

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「なぁ美咲…、昨日は何で逃げたんだ?」 翌朝、運良く美咲と鉢合わせして昨日の事を聞いてみた。 「…ぁ、ごめんね?丁度俺もスタッフさんに呼ばれちゃって」 大きな瞳をきょろきょろさせて、ごめんなさいって肩を落とす姿に"そっか、ならしょうがないね"としか言えなかった。 改めて、美咲を観察すると…元から細かったけど、最近もっと細くなった気がする。 「…モデルってそんなに大変なのか?お前、また痩せてね…?」 「えっと、まだペース配分って言うか…上手く出来なくて、でも元気だよ!」 満面の笑みを浮かべる美咲。 「…なら、良いけど…」 俺は元々、モデルの仕事をする事は反対だったから… 少しでも辛そうにしたり、体調が悪化した時には無理やりでも辞めさせるつもりだった。 その事を分っているからか、美咲は仕事の相談を俺達兄弟には絶対にしなかった。 俺だけでなく、他の兄弟にも話さないのは… 誰に相談しても、必ず俺の耳に入ると思っているからかもしれない。 「じゃあ、俺行って来るね!授業中寝ちゃ駄目だよ!」 「余計なお世話だよ、バカ」 ブンブン手を振って、車に乗って出かける姿を俺は静かに見送った。 本当に…何もなければ、良いんだけど…。 _
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