💡Seed Leaf

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=美咲= 学校は好き。 服が好きで、自分でも作れたらなって…デザイン系の学校に入った。 友達もそれなりに居て、たまに雑誌に出るとは自分の事みたいに喜んでくれる。 皆が、頑張れって言ってくれるから… ちょっと位辛くても頑張ろうって思うんだ。 でも、気持ちは頑張ろうと思うのに、楽屋に向かう足はどんどん重くなる。 「おはよう、ございます」 重い扉を開ければ冷たい視線が突き刺さる。 何時もの様に部屋の隅で小さくなって、大丈夫…大丈夫…って唱えるの。 「MISAKIさーん、お願いします」 メイクも終わって、スタッフさんに呼ばれると荷物は置いてスタジオへ。 嫌な予感がしたけど、一人の撮影の日は心がとっても楽なんだ。 今日のカメラさん、沢山笑わせてくれるし照明ガンガンじゃないし…楽しい。 先輩達がね、スタジオ入りしたのを見計らって俺が楽屋に帰るの。 「お疲れ…さまでした!!」 って、頭下げて…もう会わないように… 急ぎ足で楽屋に戻ると、視界に入った光景に空いた口が塞がらなかった。 「…………何、これ…」 楽屋の一角に散らばる俺の私物。 「あ…ぁ、…あああ!!」 床に落ちた腕時計。 細かく割れたガラス、文字盤は歪んで針は動いていなかった… 大事な…大事な時計だったのに… ―――…一応、社会人なんだから… 視界が滲む…、泣いちゃいけない。 絶対泣かない… ―――…俺からのプレゼントだ、頑張れよ…美咲! 春ちゃん… 心臓が痛い…、ドクドク行ってるのが分かる。 ヒューヒュー喉が鳴って呼吸がうまくいかない… 苦しい…苦しい、…春ちゃん…しゅ…ちゃ… _
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