💡Seed Leaf

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俺は、何時の間に意識を失っていたようで… 気が付いた時には、楽屋は既に真っ暗だった。 手のひらを床に付くと、ツキンと小さな痛み。 壊れた時計を強く握り締めたせいで手のひらを切ったみたい… 何故かな、痛いけど…痛くないんだ。 赤く染まった時計を見つめて、目から落ちる汗を拭った。 何でこんな事になったんだろう… そんなの、自分のせいだって分かってるよ…。 事務所に入って1週間くらい経った頃、元々人見知りの激しかった俺は、緊張とプレッシャーで倒れてしまったんだ。 軽い貧血で、直ぐに目は覚めたけど… 俺の為に撮影は何時間も遅れてしまって沢山の人に迷惑をかけた。 申し訳なくて、申し訳なくて…沢山謝って… あの時は、皆笑って許してくれたけど… でも、俺はまた直ぐに同じ事をしてしまった。 長時間、照明の中に立って居られない… 『お前、いい加減にしろよ!!』 『体調管理も出来ない奴がモデル何てやってんじゃねぇよ!!』 胸倉を掴まれて怒鳴られた。 アレから日に日に増す、先輩達の厳しい"指導"。 気を失っている間に何かされたのか、腹部がズキりと痛んだ。 心なし、四肢のあちこちが痛い。 紛いなりにも俺はモデルをしてるから、顔は誰も傷つけない… だって、俺は"商品"だから。 誰にも言えない…、言っちゃいけ、気づかれちゃ駄目なんだ。 痛くなんて無い、怖くなんか無い… だって、俺は、この仕事が…モデルの仕事が好きだから。 春ちゃんに反発してまで、やりたいって思えるコトをやっと見つけたんだもん。 頑張れるよ…頑張るんだ。 _
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