800人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は、今までのツケも有ってたっぷり1週間入院することになりまして…
…俺は直ぐにでも退院する気満々だったのに、春ちゃんが許してくれなかったの。
退院した日は、家で退院祝いして貰って…久々に行った学校では、もみくちゃにされた。
そして、２週間ぶりのお仕事です。
正直、心臓が痛い…楽屋に近づくたびに心臓が大きく脈打って壊れそう。
隼とか春ちゃんとか…ついて着てもらえばよかった…
「……お、おはようございま…す」
恐る恐る、扉を開けて中を見れば既に先輩達は勢ぞろい。
怖い怖い怖い…でも、頑張るって決めたんだから！
楽屋に一歩足を踏み入れれば、先輩達が一斉に俺を見る。
「……やっと来た」
「お前、毎回来るの遅い！」
次々に被せられる言葉の数々…
でも、何だろう…今までとちょっと違和感。
「……？」
言葉はいつもと一緒なのに、なんだか声色が優しい気がする。
「お前さ、もうちょっと反発するとか無いの？」
俺が休んでいる間に何が有ったんだろう…
先輩達の態度が一変していて、逆に俺が困惑しちゃう。
ねぇ、春ちゃん…何したの？
ねぇ、一也…何したの？
ねぇ、隼…何が有ったの？
ねぇ、悟兄ぃ……俺に何が有ったか教えて下さい!!
「オイ、行くぞ!!」
「ふぁああい!!」
先輩達の態度がなぜ変わったのか…
その理由を知ったのは、数年後…春ちゃんがテレビ局に入社してからのこと。
家で、怒らせると２番目に怖いのは春ちゃんなんだからね。
……一番？悟兄ぃに決まってるでしょ！
_
最初のコメントを投稿しよう！