春の章

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桜舞う春の風景。 新学期を迎え、この度入学した新入生達が中庭、桜の木の下で入学式後の最後の集会を開いています。 それを教室棟や部室棟から眺めるのは在学生達。 部活勧誘のため、皆準備の為に世話しなく動いています。 あちこちで人が器材を動かしたり飾りつけをしたり大きな声で指示したりと、どこもいつも以上に人でいっぱいになっています。 賑やかなのはいいですね。忙しくても、皆明るい顔をしています。 その中でも一際元気な声が耳に届き、その内容を聞き、私の頬はきっと緩んだのかもしれません。 「いやああああああああああああああ!!!!」 「うわああああああああ!!!! やめろ! やめろっ!! こっち、に、くるなああああああああ!!!」 「ひぐっ、ひぐっ……うわああああああん!!!!」 空を仰ぐと、そこには澄んだ青空と真っ白な雲があります。 それを背景に何枚か舞う桜の花びらがとても綺麗ですね。 拝啓天国のお父様、お母様。 本日も私は元気に学園に通っております。
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