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着替えが終わって出ると
事務所には竹田君がいた。
他の人はまだ仕事中だろう。
高校生は9時半までだけど、
お店事態は11時まで営業しているみたいだ。
私が更衣室から出てきたのに気付いて竹田君が声をかけてきた。
『佐藤さんおつかれー!!
』
私はビビりながらも
挨拶はしなきゃと思い
『お、、お疲れさまです。』
とだけ言い、事務所を出た。
キッチンとフロアーにいる
店長さんとお姉さん達にも
挨拶をして外に出る。
『佐藤さん!送ってく!
家この辺??』
ッッッッッッッ!?!?!
背後から
竹田君に声を掛けられた。
『い、、、いいです!!
大丈夫です!!
ひ、1人で帰れます!』
いきなり声を掛けられたのもあるけど、
男の人と一緒に帰るだなんて、、、
私の体は震えていた。
『ハハッ この辺繁華街だし、
女の子1人は危ないよ?
この前痴漢も出たって
店長言ってたし!』
私の精一杯の拒否を
笑って受け流した竹田君は
『ほら、行こっ!』
と、私の返事も聞かずに
背中をポンッと押してきた。
私が震えていることには
気付いていないだろうか?
普通に見えているのだろうか?
おかしな人だと思われていないだろうか?
男の人と一緒にいるという
怖さと戦いながら
前をチラッと見ると
『どうした?』
と、優しい、
きれいな笑顔を向けられた。
ドキンッ、、、、、、、
怖さとは別の動悸で
私の鼓動は早くなった。
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