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 当然のように中古で買った特に洒落てもいないソファーに座りドラマの再放送を見始めた青年を、ヒロは呆然と眺めることしかできなかった。 もしかしたらあちらの反応が正しいのかもしれない、と思わせるほど青年の行動は戸惑いの欠片も無いのだ。 自分の家なのにこの居たたまれなさは何なのだろう。 取り敢えず今は突然の訪問者である不躾な青年に行動を合わせた。 ヒロは青年の隣に腰を下ろす。 青年とヒロの現在の関係は、会えばぎこちなく会釈をするかしないか程度のものだ。 いつの間にか友達という関係まで持ち上がっていたのか? とヒロは自身に疑問を投げかける。 しかし残念ながらそんな覚えはどこにも無かった。
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