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「………はぁ……
分かった…もう少しだけ
様子をみよう……」
…!!
その声にガバッと頭をあげる。
「本当!?」
「…だが、無理はするなよ。」
「うん!ありがと委員長!」
よかった…
これで、なんとか、
まだ、
居場所を失わずにすむ……
「それじゃ、俺いくねぇー」
ばいばい、と手を振って
部屋を後にする。
出た後に気付いたが
俺は、風紀室に
寝かされていたらしい。
(一旦寮に帰ろうかなぁ…)
今にも雨が降り出しそうな
灰色の空を見上げながら考える。
結局俺は、生徒会室に
直行することにした。
このときの俺は
まだ、
気付いていなかったのだ。
自分の居場所など、
とっくになくなっている
という事実に―…
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